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家づくりコラム 2009.06.16

設計者の立場から

kazoku.gifあるお客様の例~ 「予算がこれだけしかない。でも建てたい!」

ある意味で、これは住まいづくりの原点を、まず満足させたという状態ですね。 次に持ち出してきたことは「ワンルームハウスで良い」ということでした。

一つの空間(LDK)に台所があり、書斎兼用のベッドスペース、コーナーに浴室・洗面・便所があり、ロフトに子供たちがいるという状態。廊下なんてありゃしないし、必要ない。でも、家族の触れ合いやコミュニケーションは十分。そんな住まいがあっても良い。

この方は、原点の次に「家族の絆」をまず第一に置きました。いやがおうでも、おはよう・こんにちは・ただいま・おやすみの声が家中に響きます。

例えば、冬、寒い中、各部屋が暖かく快適であれば、皆、部屋から出てこないでしょう。ところが、寒くて仕方がない家で、居間の暖炉が赤々と燃えていたら、または、いろりの炭火に鍋が掛かっていたらと、想像してください。

実際にあったことなんですが、面白いことに、子供たちが火の回りに集まってきました。 そこで会話が弾みます。

快適ということだけが、絶対必要条件ではない、と理解できると思います。また、逆に"快適さ"という言葉を無視して良いということでもありません。

 

                                         一級建築士 芹澤洋祐

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